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2012/09/22

いま、そこにある「貧困」

いま読んでいる本です。


アメリカでの出版は2005年です。
今から7年も前なのですが、その内容には古さをほとんど感じません。
(状況は当然古いものもありますが、コアは新鮮さを帯びています。)


ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
ダニエル・ピンク 大前 研一

三笠書房 2006-05-08
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最近、
いわゆる「ホワイトカラー」が従事するルーチン・ワークの大部分を、
「BPO(Business Process Outsourcing)」として、
(現時点で)比較的賃金の安い中国やインドにどんどんアウトソースしていますね。
私の勤めている会社でも、中国のグループ会社に間接業務をアウトソースすることが
多くなりました。

アウトソース先と絡みつつ仕事しながら思うのは、
これまで日本人同士だから通じていた
「少し間違えちゃったけど今回だけは勘弁してよ」
という日本人的融通が通じなくなったということです。

業務のアウトプットに正確性が増し、ルール遵守率が高くなった
という副次効果もあるでしょうが、


融通が効かないということは
アウトソースされている現場の人々は、
「何のための作業なのか」を理解しないままに指示通り、黙々とこなしている状況なんじゃないか
感じてしまうのです。


こういうところから徐々に、

「作業の形骸化→なくてもいい仕事」化

になってるんじゃ、、なんて思ってしまいます。(もちろん、すべてじゃないですよ)
そんな作業は、委託せずに、いっそのことなくしてしまえばいいのに・・・。
みたいな英断ができないのも、日本らしいところですが・・・。


さて、話がそれましたが、この本には
ルーチン・ワークの大部分がアウトソースされることにより

「先進国のいわゆるホワイトカラーは、
海外に委託できないような新たな能力 
を身に付ける必要に迫られている。

そして、(IT化による)オートメーションにより、
ひと昔前のブルーカラー労働者がロボットに職を奪われたのと同じような影響を、
現代のホワイトカラー労働者も受け始めた。」

と書かれています。

今、目の前にある、新しい貧困といっても過言ではないでしょう。

ご飯を食べていくためには
ITが出来ないような新しい能力(=ハイ・コンセプト) 

を身に付ける必要性がある、ということ。


現在の私はITを売る身ですが

「海外に委託できないような新たな能力」 とは、




どのような新しい目的のために、どうITを活用していくのかを考え、
それをわかりやすく表現できる力ではないかと私は思います。




この力を駆使して提案しないことには、
いくら価格を安くしても
価値のない提案として、採用してもらえなくなってきているのです。

後半部分の、「活用方法」については、練習すれば表現することは出来るでしょう。


難しいのは、
お客様の課題や目的ってなんなのか、を
議論して現場に行って見て考えて、わかりやすく示唆すること。

みんな、さまざまな組織力学の中にいる。
ギュウギュウな満員電車の中で、無理矢理動いているようなものですから。

教科書通りのきれいごとを言ったって仕方ないんですよね。

「それはわかってますよ、でもね・・」って言われるだけです。

・ お客様の全てを見ながら(静的情報から、顔色まで!
・ そのお客様に最も合う表現の仕方で、わかりやすく示唆する
・ 時には主張して納得してもらう




その力を鍛えるために、日々営業の現場で Try & Error していますが、
この本にも何かヒントが隠されてないかな~、と
後半も一気に読んでみたいと思います!

2012/09/09

野菜を先に。

こんな時間に、お腹が空きました~・・・。ぐぅ


最近、食事の際に「まず野菜を食す」という健康法を取り入れて
お肉やお魚にありつく前に、まずはひたすら野菜を頂くようにしています。


「野菜の食物繊維が先に入ることで、
小腸での糖の吸収がゆっくりとなって、
血糖値が急上昇することを防ぎます」


そう、巷ではやっている野菜を先に食べるダイエットです。
私も半信半疑でしたが、齢30も過ぎると、
やはりどうしても余計なものが
体にこびりついているのが目に見えて分かります・・・。うぅ・・・

というわけで、身の回りのオーバー30達を巻き添えにしてやることになったのですが

みんな、「お通じの調子が(失礼)すこぶる良くなった!!」と絶好調(腸)です。




とはいえ、自炊ならまだしも、特別な外食の場面では、こうもいかないですね。

先日、大学の友人の結婚のお祝いで!
何度かお世話になっている
田町のイタリアン、ラ・チャウさんにお邪魔しました。




たくさんのサマートリュフ!を削って頂きました☆

シェフの馬渡さんは、必ずご機嫌伺いに全てのテーブルにいらっしゃいます。
シェフの満面の笑顔に癒され
従業員の方の、ウィットに富んだカジュアルトークも笑えます。


なんというカスタマーサティスファクション、、、(涙)

ちなみに、なんとこの日、メインのお肉には、鶏のとさかが入ってました。
(どうやらこのお店の得意技のようです)
ゼラチンみたいな感じで、コラーゲンがふんだんに入っている食感!
はじめてのとさか。
生き物の全てをありがたく頂く、そんな姿勢も素晴らしいです。



こういうときは、野菜を先に・・・なんていう考えは吹っ飛び
ただただ、お出しいただけるものを有難く、そして残さずに頂戴しました。

とーーっても美味しいお料理の数々とともに、

大事な友人のお祝いが出来て、幸せな時間を過ごしました。



こういう幸せな食事は、太らないものと信じています(笑)。

2012/09/01

営業する中で得られた財産

今日はとある特殊法人で、プライベートセミナーの講師をする機会を頂きました。

私が営業をしている商品が取り扱っている業務に関する講演だったのですが、
世間ではあまり知られていない業務です(少なくとも私は全く知らなかった)。

しかし、実はものすごく重要で、法律にもなっていて
企業の倫理・哲学にも関わりますし、
グローバルに商いをする上で、社会的な責任を果たすという意味でも、
知っておかないと、最悪、屋台骨が崩れてしまうのです、という類のお話です。

ただ、この業務。
いくらお役人のエライ方々が訴えても四角四面になってしまい、
一般人にとっては、形式的なものにしか捉えることが出来ないのが現状。
普通に説明されると、ものすごく眠い。。

そこで、これまで我々が営業活動をしてきた中で培った、市場の生の情報を
是非シェアして欲しい、ということで
その特殊法人の上位層向けに、課題の示唆をする形のセミナーを依頼されました。
(上位層の認知度が薄く現場が困っている、というのがよく聞かれる悩み事なのです・・・)

これまでにも、自社内の勉強会、パートナー企業さんや
色々な企業のお客様の、いろいろな立場の人に向けて
同じようなお話をさせて頂きましたが

実際の聴衆がどういった立場の人であるのか、
日々、何を重視しているのか、
思い込みになっていることは何か、

などを、あらかじめ可能な限りリサーチしておくと、
ストーリーの流れを変えたり、使用する言葉なども選んで使うことが出来ます。
(リサーチできない場合は、当日講演の場で全員に聞いてしまいます!)

いつもは民間企業の方々とお話をしているのですが
今回は特殊法人ということで、事情や背景も異なったので、
自分なりに工夫をしてお話をしてみました。


単なる営業という仕事のように見えても、実は多くの財産を得ているんだと気づかされます。
直接的な金銭での利益は、本筋のビジネスと比較すれば少ないので
社内では、こうした活動は何ら評価されませんが(笑)、
外に向かって貢献する機会も作れると考えると、
決して利益だけでは図れない価値があると思いました。まさに、プライスレス。

営業パーソンは、売るだけが仕事ではないと思います。
お客様のベネフィットを最大限提供するのももちろんですが、
その活動から得られる副次的なもの、実はものすごく沢山あるのではないでしょうか。
私の場合、今回はかなりニッチな業務ノウハウに関してでしたが
営業という立場で、沢山の人から貴重なお話を聞けることを財産とすると、
商品を提供するほかにも、社会に貢献できるものが隠れているんじゃないかな?、と
とてもワクワクしています!


ちなみに、、
講演やプレゼンの前は、いつもこちらの本を読んでいます♪


その話し方では軽すぎます!  エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』その話し方では軽すぎます!  エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』
矢野香

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おかげで、女性だからといって信用度が低くなることも少ないですし(たぶん 笑)、
緊張もしなくなりました。


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