常に酔っていなければならぬ。
それがすべてだ、問題はそれしかない。
君の肩を押しひしぎ、
君を地べたにかがませる「時間」の 恐るべき重荷を感じたくなかったら、
休むひまなく 酔い続けなければならぬ。
しかし、何に?
酒にでも、詩にでも美徳にでも、お好きなように。
だがとにかく酔いたまえ。
そしてもしもときたま、宮殿の石段の上で、
掘割の緑の草の上で、
君の部屋の陰鬱な孤独の中で、
君が目を覚まし、酔いがすでに薄れたり消えたり
していたら、
訊ねるがいい、
風に、波に、星に、鳥に、時計に、
およそ移ろうもの、およそ呻くもの、およそめぐるもの、およそ歌うもの、
およそ語るもののすべてに、
訊ねるがいい、
いまは何時かと。
すると、風も、波も、星も、鳥も、時計も、君に答えるだろう、
「いまは酔うべき時!『時間』の奴隷として虐げられたくなかったら、
酔いたまえ、絶えず酔いたまえ!
酒にでも、詩にでも美徳にでも、お好きなように。」
と。
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シャルル・ボードレールの「酔いたまえ」。
この詩、昔から好きなのですが、
友人が「この前酔っ払っちゃってごめん」と言ってきたので
久しぶりにふと思い出しました。
ごめんだなんて、言わなくて
酔っちゃえばいいのですよ。
「酔う」とは、もちろんお酒を飲んでアルコールが身体中を満たすという意味の言葉ですが
辞書をひくと、「そのことに心を奪われてうっとりする。また、自制心を失う。」
という意味もあります。
これを見ると、夢中になる、ということでもありますよね。
人生、何かに思い切り酔ってみるのって、楽しいことだと思います。
さぁ、次は何に酔ってみようかな、と。。
今の季節にぴったりですね。とても「府に落ちる(私のなかでの今年の流行語大賞)」お話でした。と、ふと思い出した言葉が… 「女は現実を追い求め、男は夢を追いかける」ってこれももう古いですよね?
返信削除ふーたんさん、コメントありがとうございます!
削除「女は現実を追い求め~」ですか、一般論なのかもしれませんが、私は割と夢を追いかけて漂流しまうタイプのため、もう少し地に足をつけないといけません、、