世の中には、いつの時代も問題があり、人々には悩みがある。
誰かがそれを解決せんと、
「○○論」として考察し、答えを出す。
それが「社会規範」として体系化されてしまった瞬間に、
「社会常識」という、理性に代わり、
人を苦しめる。
束縛する。
すると、どこからともなく、「解放」を叫び始め
利害が対立する間で、戦争が始まる。
歴史というのは、延々とこの繰り返しなのだと思う。
しがらみの中で生きる。
これは、仕方の無いこと。世の常なのです。
毒気とユーモアを混ぜつつ放ち、
マイノリティであることを恐れず、
常に自由を求め続けていたい。
それが、生きる ということなのかもしれない。
以前より何度かPostしている浅野塾の卒業生として
浅野先生からインタビューを受けました。
インタビューに対してお話しする中で
自然とこんな心境になり、自分でもスッキリしました。
インタビュー内容は、もっと具体的になっています!
WEBに掲載される予定ですので、
公開されたらご紹介しますね。
The world is changing so fast.
Following a conventional path does not work any more.
So I am now creating new social value as a life-work.
2013/04/30
2013/04/28
格上の相手に練習試合を申し込む。。
ちょっとしたご縁で、中学校のバスケ部(女子)の休日練習を見てきました。
中学校の体育館に入るなんて、
何年ぶりのことか・・・
と思い返していたら、よくベリーダンスのレッスンで体育館借りてましたが(笑
明日、とても強豪とされる他校のチームとの試合があるということで、
その前日の練習だったわけですけど、
男子チームと練習試合をしていたんです。
男子中学生・・・、若さと体力の相乗効果で、
女子との差はすごかった。
全身バネのように、体育館をところ狭しと動き回り、
何本もシュートを決める!
体当たりもキツく、思い切り倒れてしまう生徒も沢山。。。
でも、ナニクソと立ち上がる女子中学生に感動しました。
強くなるためには、格上の相手に試合を申し込んで、
自ら戦いに行かねばならない。
成長の基本原則ですね。
私たちビジネスパーソンは、この基本行動ができているでしょうか?
ところで、体育館に貼られている垂れ幕がとてもよかったです。
スコーンと、目に入ってきました。
チームの協力が、強力な力になる!!
中学校の体育館に入るなんて、
何年ぶりのことか・・・
と思い返していたら、よくベリーダンスのレッスンで体育館借りてましたが(笑
明日、とても強豪とされる他校のチームとの試合があるということで、
その前日の練習だったわけですけど、
男子チームと練習試合をしていたんです。
男子中学生・・・、若さと体力の相乗効果で、
女子との差はすごかった。
全身バネのように、体育館をところ狭しと動き回り、
何本もシュートを決める!
体当たりもキツく、思い切り倒れてしまう生徒も沢山。。。
でも、ナニクソと立ち上がる女子中学生に感動しました。
強くなるためには、格上の相手に試合を申し込んで、
自ら戦いに行かねばならない。
成長の基本原則ですね。
私たちビジネスパーソンは、この基本行動ができているでしょうか?
ところで、体育館に貼られている垂れ幕がとてもよかったです。
スコーンと、目に入ってきました。
チームの協力が、強力な力になる!!
2013/04/26
システムが、人類の進化を邪魔する危険性⁉
システムの導入を企業に提案している仕事をしている私ですが、
時折、ジレンマに陥ります。
それは、
お客様、いや人類にとって
【進化】できるシステムを求められていないことがある。
という気分になることです。
例えば、
こういうことを言われることがあります。
「この難しい仕事を、全部システムで判断して代わりにやってくれる商品だったら、
絶対買うよ」
今やっている仕事が難しいから
それをシステムで代替して欲しい
という意味なのですが。
この傾向、
もちろん全てのお客様ではないですけど。
人間の持つ無限の知性や能力が、
システムによって失われていく危険性を
感じて
モヤモヤした気持ちになります。
便利なシステムは、もちろん提供したい。
人間の判断が全くいらなくなるほどの商品を
開発することにチャレンジできたら
素晴らしい経験になる。
そういう興奮と同時に
人間がどんなにバカになってもよい代わりに、
どんなことでも代替できるシステムを提供することが、
人々のタメになっているのかしら…?
という、大局観な考えが頭をよぎるのです。
そうではなくて。
難しい仕事をこなせるだけの、
人間の中にある知性を伸ばし
蓄積していくことが、
人間の進化なのではないかな?
システムを売る身分ながら逆説的なことを
言いたくなる時がよくあります。
言えないけど(笑)。
システムを提案する仕事は、
人類の進歩にも関わる、
世の中を変える潜在性もある、
そういった意味で、
非常に奥の深い、面白い仕事だなと最近思います。
時折、ジレンマに陥ります。
それは、
お客様、いや人類にとって
【進化】できるシステムを求められていないことがある。
という気分になることです。
例えば、
こういうことを言われることがあります。
「この難しい仕事を、全部システムで判断して代わりにやってくれる商品だったら、
絶対買うよ」
今やっている仕事が難しいから
それをシステムで代替して欲しい
という意味なのですが。
この傾向、
もちろん全てのお客様ではないですけど。
人間の持つ無限の知性や能力が、
システムによって失われていく危険性を
感じて
モヤモヤした気持ちになります。
便利なシステムは、もちろん提供したい。
人間の判断が全くいらなくなるほどの商品を
開発することにチャレンジできたら
素晴らしい経験になる。
そういう興奮と同時に
人間がどんなにバカになってもよい代わりに、
どんなことでも代替できるシステムを提供することが、
人々のタメになっているのかしら…?
という、大局観な考えが頭をよぎるのです。
そうではなくて。
難しい仕事をこなせるだけの、
人間の中にある知性を伸ばし
蓄積していくことが、
人間の進化なのではないかな?
システムを売る身分ながら逆説的なことを
言いたくなる時がよくあります。
言えないけど(笑)。
システムを提案する仕事は、
人類の進歩にも関わる、
世の中を変える潜在性もある、
そういった意味で、
非常に奥の深い、面白い仕事だなと最近思います。
2013/04/25
黄色いカエルを見て思うこと
家の中を大掃除していた先日、
こんなものを発掘しました。
黄色いカエル!
ぴょん吉ではありませんが、
金運を招くということで
親戚の方から頂いたものらしいです。
なかなかかわいくて、気に入ってます。
私は会社員なので、お給料はなかなか
思うように上がらないし
ギャンブルも株もやらないので、
貯金をしてコツコツ貯めるのが筋ですが、
自分の収入は、会社ではなく
自分で目標立てて
決められるような
ワークスタイル
が当たり前の世の中に、
徐々に変わっていくような気がします。
そんな時代が来てもいい準備。
ポータブルなスキルを身につける。
この姿勢でいくと、普段の一つ一つの仕事も
手が抜けませんね。
こんなものを発掘しました。
黄色いカエル!
ぴょん吉ではありませんが、
金運を招くということで
親戚の方から頂いたものらしいです。
なかなかかわいくて、気に入ってます。
私は会社員なので、お給料はなかなか
思うように上がらないし
ギャンブルも株もやらないので、
貯金をしてコツコツ貯めるのが筋ですが、
自分の収入は、会社ではなく
自分で目標立てて
決められるような
ワークスタイル
が当たり前の世の中に、
徐々に変わっていくような気がします。
そんな時代が来てもいい準備。
ポータブルなスキルを身につける。
この姿勢でいくと、普段の一つ一つの仕事も
手が抜けませんね。
2013/04/23
終わった後に疲労感の残るブレストってありますよね、、
よくブレストの機会に遭遇しますが、
迷走して、アイデアが出ずに
消化不良でタイムアップ。
という結果に終わることが少なくありません。
ファシリテーションの能力にも依るところが
大きいとは思いますが、
原因の半分以上は、
「ブレストする対象課題を明確に定義していないこと」
にあります。
えー、そんなバカな、私は課題をちゃんと言ってから始めてるよ…
と言いたくなる方も、一度自分の言語を振り返って見ることをオススメします。
日本語を使う日本人の場合だと、
「○○○の一層の売上向上について」
こういう【タイトル】で、ブレストを始めてしまうこと。
ありませんか?
ブレストに参加したメンバーは、そのタイトルを聞いたときに、
なんとなく、
あんなことをアイデアとして出せばイイかなと
と頭に浮かべるわけですが、
メンバーそれぞれで、その論点がズレたまま
話を始めてしまうことが多くなります。
一層の売上向上・・・
⑴ ・・・をするための、現在の障壁は何か?
⑵ ・・・をするために、どのような施策を打つべきなのか?
⑶ ・・・をするための新たな戦略が説明され、それに対する意見を言うのか?
などなど。
人によって、タイトルを聞いて頭で想定する「議論ポイント」は
勝手気ままに異なるものです。
まずは、
主語・述語・目的語・形容詞を明らかにしたタイトルにする。
ブレストの目的とゴールを明確にする。
目的とゴールを理解してもらえたか、全員に確認を取ってからはじめる。
これをクセにすることで、
迷走したまま終了したり
興奮することもなく、ただ疲弊するばかりのブレストは
半分以上、回避できます。
迷走して、アイデアが出ずに
消化不良でタイムアップ。
という結果に終わることが少なくありません。
ファシリテーションの能力にも依るところが
大きいとは思いますが、
原因の半分以上は、
「ブレストする対象課題を明確に定義していないこと」
にあります。
えー、そんなバカな、私は課題をちゃんと言ってから始めてるよ…
と言いたくなる方も、一度自分の言語を振り返って見ることをオススメします。
日本語を使う日本人の場合だと、
「○○○の一層の売上向上について」
こういう【タイトル】で、ブレストを始めてしまうこと。
ありませんか?
ブレストに参加したメンバーは、そのタイトルを聞いたときに、
なんとなく、
あんなことをアイデアとして出せばイイかなと
と頭に浮かべるわけですが、
メンバーそれぞれで、その論点がズレたまま
話を始めてしまうことが多くなります。
一層の売上向上・・・
⑴ ・・・をするための、現在の障壁は何か?
⑵ ・・・をするために、どのような施策を打つべきなのか?
⑶ ・・・をするための新たな戦略が説明され、それに対する意見を言うのか?
などなど。
人によって、タイトルを聞いて頭で想定する「議論ポイント」は
勝手気ままに異なるものです。
まずは、
主語・述語・目的語・形容詞を明らかにしたタイトルにする。
ブレストの目的とゴールを明確にする。
目的とゴールを理解してもらえたか、全員に確認を取ってからはじめる。
これをクセにすることで、
迷走したまま終了したり
興奮することもなく、ただ疲弊するばかりのブレストは
半分以上、回避できます。
2013/04/22
「正解しないといけない」という先入観
人と違うから、世の中に貢献できる。
これって、読むと当たり前のことのようですが、
日常で最も忘れられていることです。
たとえば。
言い古されてしまった感のある
「グローバル化」
という言葉。
この言葉についても、同じことが言えます。
「グローバル化」って、どうなることを「グローバル化」と言うんでしょう?
なんとなく、暗黙のうちに
どこかにある「世界標準」に、一生懸命適用しようとすること
のように捉えているケースが多いような気がします。
・・・グローバル化の定義の議論は後回しにしますが。
もう一度、冒頭の言葉に戻ります。
人と違うから、世の中に貢献できる。
この当たり前の真実が、
忘れられているような気がしています。
私も、目の前の仕事に没頭していると、ついつい忘れてしまって
・○○さんのように、プレゼンがうまくならなくちゃ営業として一人前じゃない
・△△さんのように、数字に強くならなくちゃ営業として一人前じゃない
・□□さんのように、テレアポ取れないと営業として一人前じゃない
という、「テストに正解しないといけない」と焦る学生のような気持ちになって、
ただただ焦ってしまうことがよくあります。
でも、同じような人が何人居ても、仕方ないんですよね。
人と違うから、自分が役に立てることがあるのです。
同じような人が何人もいても、同じことしか得意じゃなかったら
似たような人はいらないわけです。
だから、人と違っていて大丈夫。
人が出来ることが、自分に出来なくても大丈夫。
その代わり、自分に出来ることを探せば良い。
それは必ず、誰しもが持っているもの。
(持っているというより、相対性の中に存在している限り、必ず存在するもの、かな)
こういうことに、もっと早く気づけていれば、
学生時代、テストでいい点取ろうとしたりせずに
もっと楽に生きていられたのになぁと思ってしまいます(笑)。
(早々に数学を捨てた私が大口を叩くなという話もありますが・・・)
これって、読むと当たり前のことのようですが、
日常で最も忘れられていることです。
たとえば。
言い古されてしまった感のある
「グローバル化」
という言葉。
この言葉についても、同じことが言えます。
「グローバル化」って、どうなることを「グローバル化」と言うんでしょう?
なんとなく、暗黙のうちに
どこかにある「世界標準」に、一生懸命適用しようとすること
のように捉えているケースが多いような気がします。
・・・グローバル化の定義の議論は後回しにしますが。
もう一度、冒頭の言葉に戻ります。
人と違うから、世の中に貢献できる。
この当たり前の真実が、
忘れられているような気がしています。
私も、目の前の仕事に没頭していると、ついつい忘れてしまって
・○○さんのように、プレゼンがうまくならなくちゃ営業として一人前じゃない
・△△さんのように、数字に強くならなくちゃ営業として一人前じゃない
・□□さんのように、テレアポ取れないと営業として一人前じゃない
という、「テストに正解しないといけない」と焦る学生のような気持ちになって、
ただただ焦ってしまうことがよくあります。
でも、同じような人が何人居ても、仕方ないんですよね。
人と違うから、自分が役に立てることがあるのです。
同じような人が何人もいても、同じことしか得意じゃなかったら
似たような人はいらないわけです。
だから、人と違っていて大丈夫。
人が出来ることが、自分に出来なくても大丈夫。
その代わり、自分に出来ることを探せば良い。
それは必ず、誰しもが持っているもの。
(持っているというより、相対性の中に存在している限り、必ず存在するもの、かな)
こういうことに、もっと早く気づけていれば、
学生時代、テストでいい点取ろうとしたりせずに
もっと楽に生きていられたのになぁと思ってしまいます(笑)。
(早々に数学を捨てた私が大口を叩くなという話もありますが・・・)
2013/04/21
先人たちの実績の上で、仕事をしているという事実
「ったく、誰だ!こんなシステム作ったのは!」
職場で、こんな声を聞いたことはありませんか?
もしくは、同じようなことを言ったことはないでしょうか?
私はかなりあります(笑)。
仕事の効率を上げるために作られたシステムなのに
使い勝手の悪い業務システムになっていたり。
仕事のリスクを減らすために作られたルールが
なんのためにやっているのかわからない内容になっていたりする。
システムやルールに限らずですが
少なからず、先人や他者や作ったものに文句を言いたくなる時がありますよね、、。
先日。
私が、会社で大変お世話になった方から、
とある言葉を教えて頂きました。
その方は、先日の2013年3月31日で
実に39年もの長きに渡り勤め上げた我が社を
定年退職されたのですが、
そのときの挨拶で引用しようとした言葉だったそうです。
その言葉とは。
「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」
「他に策がなかったんだ」というような意味。
この言葉、
沖縄返還をめぐり、当時の佐藤栄作首相の特命を受け、
極秘裏に米国との密約交渉にあたった、
若泉敬氏のものです。
佐藤首相は沖縄の「核抜き返還」を決めた共同声明に合意しました。
1972年のことです。
公式記録はここまで。
若泉氏によれば
両首脳は大統領執務室脇にある小部屋で、緊急時の核再持込に関して、
若泉氏とキッシンジャー補佐官の交渉で出来上がっていた密約文書に署名した。
これで沖縄にはアメリカは殆どいつでも核兵器を持ち込める、という
もとの状態に戻り、「核抜き返還」は形骸化してしまいました。
棺桶に入るまで秘密を持っていこうとした若泉氏は、
1994年、その形骸化の事実を公衆に晒し
2年後に自殺しています。
この言葉は、その告白した本のタイトルです。
※もとは、陸奥宗光の言葉からの引用だそうですが。
お世話になった方は、この言葉を引用することで、
時代の移り変わりや、環境の変化により、
自分が手がけた仕事が、先々他者から、
「誰がこんな風に作ったんだ」とか、
「何でこんな風になってるんだ」と、
酷評されてしまうこともあるだろう。
しかし、それを恐れる必要はない。
大事なのは、その瞬間・瞬間で、
「他に策はない」と思えるぐらい熟慮して仕事をすることだ。
その結果なんと言われようとも、己を恥じることはない。
という激励を残したかったそうです。
熟慮の末、
「俺のキャラじゃねーわ」ということで、
引用するのはやめてしまった、とのこと(笑)ですが・・・。
これを教えてもらい、目頭がギュッと熱くなりました。
こういった場面、確かに多いからです。
天才的な「先見の明」があれば話は別ですが
先を見越して仕事をしているつもりでも、
将来、何が起こるかわかりません。
予測不可能なことは沢山起こりますから。
過去にやってきた仕事が、
時が経てば不要なもの、意味の無いものに変わってしまうことなど、
よくあることです。
変化のスピードが激しい毎日において
ともすれば、先人たちの実績や仕事を踏み倒すことに
なんの躊躇も感じなくなります。
いとも簡単に
「なんでこんな仕様になってるんだ」と批判してしまうこと。
職場に横行しているのではないでしょうか。
わが身を振り返っても、身に覚えがありすぎます。
当然、現状に合わなくなってしまっているルールは、
変化を余儀なくさせられますが
その変化の最先端に立つときに、
もはや過去のものとなってしまった遺産に対し
「敬意」を持って接する。
自分が今やっている仕事は、先人たちの実績の賜物であり
その上に乗って仕事をしているに過ぎないのですよね。
そして将来、未来の人たちも、
私たちが上積みした実績の上に乗って、新しい仕事をしてくれる。
仕事というものは、そういうものなのですよね。
だから、今やっている仕事に対しても
「これ以上の策はない」と思うまでに考えて取り組みたいと思っています。
職場で、こんな声を聞いたことはありませんか?
もしくは、同じようなことを言ったことはないでしょうか?
私はかなりあります(笑)。
仕事の効率を上げるために作られたシステムなのに
使い勝手の悪い業務システムになっていたり。
仕事のリスクを減らすために作られたルールが
なんのためにやっているのかわからない内容になっていたりする。
システムやルールに限らずですが
少なからず、先人や他者や作ったものに文句を言いたくなる時がありますよね、、。
先日。
私が、会社で大変お世話になった方から、
とある言葉を教えて頂きました。
その方は、先日の2013年3月31日で
実に39年もの長きに渡り勤め上げた我が社を
定年退職されたのですが、
そのときの挨拶で引用しようとした言葉だったそうです。
その言葉とは。
「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」
「他に策がなかったんだ」というような意味。
この言葉、
沖縄返還をめぐり、当時の佐藤栄作首相の特命を受け、
極秘裏に米国との密約交渉にあたった、
若泉敬氏のものです。
(C)NHK |
佐藤首相は沖縄の「核抜き返還」を決めた共同声明に合意しました。
1972年のことです。
公式記録はここまで。
若泉氏によれば
両首脳は大統領執務室脇にある小部屋で、緊急時の核再持込に関して、
若泉氏とキッシンジャー補佐官の交渉で出来上がっていた密約文書に署名した。
これで沖縄にはアメリカは殆どいつでも核兵器を持ち込める、という
もとの状態に戻り、「核抜き返還」は形骸化してしまいました。
棺桶に入るまで秘密を持っていこうとした若泉氏は、
1994年、その形骸化の事実を公衆に晒し
2年後に自殺しています。
この言葉は、その告白した本のタイトルです。
※もとは、陸奥宗光の言葉からの引用だそうですが。
お世話になった方は、この言葉を引用することで、
時代の移り変わりや、環境の変化により、
自分が手がけた仕事が、先々他者から、
「誰がこんな風に作ったんだ」とか、
「何でこんな風になってるんだ」と、
酷評されてしまうこともあるだろう。
しかし、それを恐れる必要はない。
大事なのは、その瞬間・瞬間で、
「他に策はない」と思えるぐらい熟慮して仕事をすることだ。
その結果なんと言われようとも、己を恥じることはない。
という激励を残したかったそうです。
熟慮の末、
「俺のキャラじゃねーわ」ということで、
引用するのはやめてしまった、とのこと(笑)ですが・・・。
これを教えてもらい、目頭がギュッと熱くなりました。
こういった場面、確かに多いからです。
天才的な「先見の明」があれば話は別ですが
先を見越して仕事をしているつもりでも、
将来、何が起こるかわかりません。
予測不可能なことは沢山起こりますから。
過去にやってきた仕事が、
時が経てば不要なもの、意味の無いものに変わってしまうことなど、
よくあることです。
変化のスピードが激しい毎日において
ともすれば、先人たちの実績や仕事を踏み倒すことに
なんの躊躇も感じなくなります。
いとも簡単に
「なんでこんな仕様になってるんだ」と批判してしまうこと。
職場に横行しているのではないでしょうか。
わが身を振り返っても、身に覚えがありすぎます。
当然、現状に合わなくなってしまっているルールは、
変化を余儀なくさせられますが
その変化の最先端に立つときに、
もはや過去のものとなってしまった遺産に対し
「敬意」を持って接する。
自分が今やっている仕事は、先人たちの実績の賜物であり
その上に乗って仕事をしているに過ぎないのですよね。
そして将来、未来の人たちも、
私たちが上積みした実績の上に乗って、新しい仕事をしてくれる。
仕事というものは、そういうものなのですよね。
だから、今やっている仕事に対しても
「これ以上の策はない」と思うまでに考えて取り組みたいと思っています。
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